そのドアを開けたらゾンビがいる

わかっているんだけどねぇ〜☆

海外ドラマ『GOTHAM/ゴッサム』をもっと楽しむためのささやかなアメコミのススメ

というわけで『GOTHAM/ゴッサム』エピソード5まで観ました。

dubstronica.hatenablog.com

「バットマン」シリーズの前日譚を描くというスタンスでシリーズ主人公であるバットマン/ブルース・ウェインの成人期を描かずに、その周りの要素をもっと掘り下げていく、というのはドラマシリーズならではの良さが出そうでとても楽しみにしています。

 

もちろん、バットマンという超有名なテーマを描くだけにプロデューサー以下『GOTHAM/ゴッサム』チームも背負ってる期待というか重圧はかなりのものだと思うんですが、このあたりの楽しさって少し拡げていくとアメコミに繋がりますよね。というかこれを機会にぜひアメコミ読んじゃいましょうよ、というのが今回の主旨なんです。

 

すでに「ティム・バートン版バットマン」とそれに続いた2作、「クリストファー・ノーラン版バットマン(ダークナイト・シリーズ)」という近年2大映画化シリーズが存在していて(もっと古いドラマシリーズとかまでは追いきれてないので割愛して近代バットマンに限定しますが)、そこにこれから「ザック・スナイダー版バットマン」(『バットマン v スーパーマン: ドーン・オブ・ジャスティス』)が加わると、『GOTHAM/ゴッサム』と見比べる作品ってかなり沢山あって「比較」という楽しみは映像作品に限っても現時点で相当出来る。

みんな同じ「バットマン」というテーマ、基本の筋は共有しながら、それぞれの作家性みたいなものを発揮していくわけです。

ティム・バートン版も1989年(!)とけっこう前だからダークナイト・シリーズ3本は知っててもこれ観てないって人たくさんいらっしゃるのかな。

 

バットマン(字幕版)

バットマン(字幕版)

  • ティム・バートン
  • アクション/アドベンチャー
  • ¥1000
バットマン リターンズ(字幕版)

バットマン リターンズ(字幕版)

  • ティム・バートン
  • アクション/アドベンチャー
  • ¥1000

 ここまでが監督ティム・バートン&主演マイケル・キートンのコンビ。マイケル・キートンは『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のあの人です。というか、これがあったからあれになったというのを楽しむためにもこの2本は必見。

 

バットマン フォーエヴァー(字幕版)

バットマン フォーエヴァー(字幕版)

  • ジョエル・シューマカー
  • アクション/アドベンチャー
  • ¥1000
バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲(字幕版)

バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲(字幕版)

  • ジョエル・シューマカー
  • アクション/アドベンチャー
  • ¥1000

1&2からがらっと仕切りなおし監督にジョエル・シュマッカーを起用したいわゆる3と4なんだけどゲストの豪華さという意味では興味深い、と遠回りな書き方だけしておきます。4にはアリシア・シルバーストーンが出てたしアンダーワールドが曲を提供したりしてたんだから!

 

ここまでの7本、3監督が描いたゴッサムという街やそれぞれのキャラクターと『GOTHAM/ゴッサム』の比較を楽しめた人でアメコミにまだ手を出していない人ならもう扉は開いたようなものなので、ぜひこの2冊は挑戦してもらいたい。

 

バットマン:アーカム・アサイラム 完全版 (ShoPro Books)

バットマン:アーカム・アサイラム 完全版 (ShoPro Books)

  • 作者: グラント・モリソン,デイブ・マッキーン,高木亮,秋友克也,押野素子
  • 出版社/メーカー: 小学館集英社プロダクション
  • 発売日: 2010/09/30
  • メディア: 単行本
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『GOTHAM/ゴッサム』にも名前がちらほらと出てくるアーカム・アサイラム。ドラマ内で今後どのように描かれるのかはわかりませんが、それを想像するのにぜひ読んでみて欲しい1冊がこれです。

ゴッサム・シティの悪名高い精神病院を舞台にした作品でジョーカーの罠に乗ってバットマンがアーカム・アサイラムに乗り込み、そこに収容されていた患者というか囚人たるいろんなキャラクターたちと大変なことになっちゃうお話。そのカオスっぷりがストーリーと絵で悪夢のように繰り広げられる感じが映画『セブン』やそのオープニング・クレジットを手がけたカイル・クーパーのビジュアル世界のようで、これだけでも映像作品で観てみたくなります。マンガというよりアート作品みたいな1冊です。

 

バットマン イヤーワン/イヤーツー

バットマン イヤーワン/イヤーツー

  • 作者: フランクミラー,マイク W バー,デビッドマツケリー,アランデイビス,トッドマクファーレン,秋友克也,石川裕人
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2009/12/19
  • メディア: 大型本
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ドラマ内では若きジム・ゴードンとまだまだ子供のブルース・ウェインとのやりとりがその出会いからじわじわと始まりますが、2人の関係という点でこの『イヤーワン/イヤーツー』もオモロい。その名の通り1年目、ブルース・ウェインはバットマンをはじめ、ジム・ゴードンはゴッサム・シティに配属される、というものですが、ドラマ『GOTHAM/ゴッサム』ではジム・ゴードンはブルース・ウェインの両親が殺される例の事件より前にゴッサム・シティに配属され、この時点でドラマ『GOTHAM/ゴッサム』とは時間軸がズレます。 このズレがある種アメコミのオモロいところで、「バットマン」という基本設定を使っていろんな作家が自分なりのバットマンを表現するというのが、いわゆる日本の漫画のような1作品1作家ではないよくも悪くも大きな特異点なんですが、映画とドラマで基本軸以外の部分に生じる「違い」に触れてそのズレみたいなものが楽しくなってくるとアメコミの世界は一気に近づいてきます。

 

いやいやバットマンならコレだろう!という名作はたくさんあるのですが、『GOTHAM/ゴッサム』の話に近いのはこの2つかな、という視点で選んでみました。

 

ひきつづき『GOTHAM/ゴッサム』を楽しみつつ、この世界もだいぶ沼ですけど、アメコミ映画増えてることですし、ぜひお楽しみいただければと思います。

オススメなど入手したもののまとめを参考までに最後に貼っておきますね。

アメコミ/グラフィック・ノベル - 映画の原作や未知なるアメコミとの遭遇

 

 

GOTHAM/ゴッサム 〈ファースト・シーズン〉 コンプリート・ボックス [DVD]

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